クチンマラソン2018に参加してきました
まずは知名度の低いこの都市について
少し紹介を兼ねて説明したい
マレーシアのクチンはボルネオ島の西部に位置する
河川が蛇のようにうねり海にジャングルの泥水を押し出す形で
形成された港湾ジャングル都市
人口は約30万人ほどとすくないはずだが
中心部は思いのほか発展していた
特産は大航海時代から変わらず胡椒、紅茶である
そういった特産品のため
西洋文明の支配を度重なり受け
ポルトガル→イギリス→日本→イギリス→独立に至る
公用語はほぼ英語とマレー語
今回の旅は私のマラソン世界巡業の中でも
言葉・環境面ではかなり快適であった
まず、一番は物価の安さ
今回スタート地点に近いという理由で
ヒルトンクチンのエグゼクティブルームを予約した
が、朝食や飲み放題の夕食、
ジム
プール付きで一人6000円である
アメリカのシェールガス開発の影響でかなりリンギット安(約1RM=26円)だったのも
あるが、この環境が素晴らしすぎた
観光は結局博物館巡りになった
まずはクチンはマレー語で猫の意味なので
猫博物館に行ってみる
こちらは、とりあえず猫と名の付くものを集めましたという
ガッカリな感じでした。
トトロは猫じゃねーよとか思います
そもそも、猫が居たからクチンではなく、猫の頭ににた植物が
湿地帯で多育していたためであり、猫が居たわけじゃないらしい
そのことはレース中に思い切り身をもって味わうことになるのだが、、、、
もう一つの歴史博物館は地元の先住民の文化や物語を味わいに行った
こちらはまじめに勉強になった
人が死ぬとツボに入れ
白骨化するまで放置
考え方としては
「人間は体が滅しても魂は死なない。SOULが空中を漂い自分らを見守る。そのために死した人も尊厳をもってあがなわないといけない。災いから皆を魂が見守る」らしい。なんだか素敵だ
このように幾分か観光もでき、やる気もみなぎった
私の身体を、この真夏の赤道下灼熱の大地で
あえてフルマラソンで焼き、すべての汗腺から成長への自己愛を蒸気させ伝えるのである
世界中の人類よ強くなれ!と
そんな対それたことを考えていた
さて、肝心のレースですが
このように
クチンの中心街のあるサラワク川南から
時計回りに北上して自然公園が多い北部は程度高低差がある
一周してまわるラウンドトリップコースになっている
問題は開始時間とジャングルの高温多湿な気温だ
スタート時間01;00
暑さ対策もわかるのだが前日はさすがにどう過ごすか迷う
結局3時間睡眠ほどでスタートラインに立つ
アップで一キロ走るが、もうすでに汗が止まらない
気温は29度とかだったがあとから調べたところ湿度は95%だった
しかし、私は京都の真夏の王者である
この耐熱Tシャツが私に幾万もの持久力を授けると信じて
01;00スタート
特に飛び出す選手もいないため
3分35秒で先頭に飛び出す
ケニア勢居るはずだが
3分35で推していたが
4000mほどでケニア勢6名がご登場
く!六人相手はさすがにしんどい
そのまま3分30ほどで行くが
6キロほどいった地点でしびれを切らしたようで
キロ3分20ペースにまで上がり
さすがにそれへの追従はあきらめた
8キロ以降一人で追う展開となる
9キロ地点
一人のケニア人が熱でばてたのか落ちてくる
10キロ地点
今度はケニアの子が一人道路わきで倒れている
足が痙攣しているらしく叫び声をあげている
駆け寄る地元スタッフ
それをわき目に追い抜く私
そんな私を見て
とてつもないうめき声をあげていた
それは、今まで聞いたことの無い動物や獣のそれだった
実家に貧しい家族がいるので賞金がいるのか?
こんな遊び半分で遠征してきた日本人に負けるのが嫌なのか?
たいせつなレースの選考会でも兼ねているのか?
余計なことが私の頭の中を駆け巡る
「お、、、俺は悪くないもんね!」なんて呟きながらその場を去る
これで5位のはずである
15キロ地点 キロ3分40だけを意識して耐え続ける
都市部を離れ始めジャングル方面へと向かう
あたりは一直線の密林である
動物でもちょいと出てきそうだ、、、、、
と思っていた矢先
野犬3頭が突如私の前を遮る!
「DOGS!DOGS!」近くの警官に叫ぶが
笑って取り合ってくれない。さすが発展途上国マラソンらしい
かまれて狂犬病にでもなったらシャレにならないので思い切り迂回して
タイムロスをしてしまった
猫のまちじゃねーのか野犬だらけじゃねーか
ケニア勢はどうしたんだろうか?
あ、そうか。彼らはライオンとか平気か。。。。。
ハーフ!通過1時間15分40ほど
予定どおりだが、明らかに体温上昇が激しく
心拍数が収まらない
たいていこういう場合、体の安全機能なのかが働き
どうしてもペースダウンしてしまう
後半戦が心配なため、エイドは立ち止まり
水浴びをする。ウルトラで得た経験である
水浴び、安いスプライトみたいなスポーツ飲料を
一気飲みを繰り返す
が、30キロここで1時間50分ちょいなのだが
このあたりからペースが崩れた
キロ4くらいにまで低下。やはり灼熱下
私のホメオスタシスは生命を維持しようと働く!
32キロ
キロ四が精いっぱいになった私をケニア人の子が追い抜きに来る
張り付くがついていけない
ここはあきらめ自分の戦いに徹する
35キロ
サラワク川にかかる北部から南部への橋を渡河する
貿易船が行き来する橋のため標高が高い
脱水で足は3度ほど攣った。完全に脱水だがエイドには水とスポドリしかない
もう喘ぐことでしかキロ四ペースを維持できなくなっている
無様だ!だがこれが俺の戦いだ!
この馬鹿な夏をこの体に教えてやる
これを超えれば必ず冬に記録が出せる
肺を焼く!38キロ地点
宿泊しているクチンヒルトンが見えてきた
もう横隔膜までも痙攣しかけている
使え!
体の残った器官をすべて使いきってゴールに飛びいるのだ
41キロ地点
ゴールはもうすぐだというのにコース誘導ミスがあり
チャイナタウンに迷い込んでしまう
「where im goal?where?」
いい加減な私の英語が夜中のマレーシアにこだまする
結局5分ほどロスしてしまった
3回ほど野犬にも脅えながら
最後の最後まで犬ばっかじゃん
何とか
2時間42分20でゴール
6位
心拍数やっぱヤバイ!
苦しい
あまりにもキツイ戦いだった
脱水症状が激しく
祝杯を挙げる気にもその日はならなかった
結局賞金は350リンギット
小銭だ。。。。。。
レース結果は以下のような感じで
2時間20分が3人
嫁はちゃっかり10キロで優勝
クチンはこれまで行った都市の中で
物価の安さや文化などでもう一度行きたい都市となりました
またお盆休みが重なれば行きたいが・・・・
ただレースがめーーーーーっちゃしんどかった
以上でーす#マレーシア
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